《ショパン・コンクール創始者による演奏》 イェジー・ジュラヴレフ教授のショパン

ショパン・コンクールの創設者で、ワルシャワ音楽院の教授だったジュラヴレフの演奏です。

今日通して聴いてみて思うことは、選曲の確かさということです。

通して弾かれた本当のリサイタル盤ではなく、ポーランド放送のアーカイヴからの選曲なのですが、

A面にバラード1番、夜想曲op.15-2、マズルカop.33-4、ポロネーズop.26-2

B面に幻想曲op.49、エチュードop.10-5、スケルツォ2番


なんとなく、このピアニストの性格というか、どういう曲を得意とするか、どういう演奏かなのかがが見えてくるようではありませんか。

やや慎重に始まるバラード1番後半の劇的な表現、ラプソディックで自由なイメージを盛り込んだ幻想曲、ええい!とばかりに弾ききった血の出るような、スケルツォ2番の圧倒的な演奏(きっと大の得意だったのでは?)、どれも何度も聴きたくなる演奏です。


ショパンコンクールも一次大戦で荒廃した祖国を思う情熱が創設の背景にあったといいます。

忘れかけている受験世界史の知識を引っ張り出せば、一次大戦後のポーランドでは、あのパデレフスキが首相となり、ピウスツキによるドイツやソ連とも違った形での強力なリーダーシップによる国威発揚的な政治状況があったはずで、文化・芸術的にもそうした背景が影響したシチュエーションがあったのでしょう。

ジュラヴレフという人を個人的に知るエピソードは特に持っていないのですが、演奏を聴く限り、非常にパッショネイトな、意志の強いタイプの人だったのではないかと思います。

いわゆる先生的でない演奏家と思いますが、間に入ったエチュードop.10-5の凛としたたたずまいが返って味わい深く感じられます。


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